骨董品の概要

April 01, 2010

どのくらい古いものが骨董品とされるかの明確な定義は、1934年にアメリカ合衆国で制定された通商関税法に記された製造された時点から100年を経過した手工芸品・工芸品・美術品が唯一であり、欧米各国におけるアンティーク(骨董品) Antique の定義もおおむねこれに従っている。なおこの定義はWTOでも採用されており、加盟国間においては100年前に製造されたことが証明された物品に対しては関税はかからないとされている。

アンティークと表現するよりは新しい物を意味する言葉として、ジャンク junk 、ラビッシュ rubbish 、ビンテージ(ヴィンテージ) vintageといった語が使われることがあり、欧米の骨董店ではこれらを用いて、製造されて100年以上を経たものをアンティーク、100年に至らないものをジャンク、それらの中でもそれほど価値が無く中古品に近いものをラビッシュとする、といった分類がされており、日本でも欧米から輸入された骨董品については、おおむねこの定義に基づいた分類がなされている。

なおビンテージはもともとワインの製造年代を意味する言葉で、物品の種類によって基準はまちまちであるが、概してある程度年代を経ており、かつ質が良い、通好みである、とされるものに対して使用される。ゆえに古くても質が良くなかったり、収集家に人気のない物品に対しては使われない。

しかし日本や朝鮮、中国の骨董品については上記のような厳密な定義は無く、一般的に数十年より古い物が骨董品とみなされている[要出典]。古い物では数千年以上前の発掘品なども骨董品として扱われる一方で、日本であれば昭和30年代の様々な日用雑貨、中国であれば毛沢東グッズまでもが骨董品として扱われることがあり、極端な場合はいわゆる名人作の茶碗のように、製作を終えた瞬間から骨董品扱いされる物品もある。

骨董品として重要なのはあくまで「古いこと」と「希少価値」であり、物品のジャンルは問わず、食器や文具といった日用品、玩具、貴金属や宝石を含む装飾品、衣類、家具など、多岐にわたる。


骨董品の価値

April 04, 2010

当たり前だが骨董品に定価は存在しない。ただし、取扱業者間で自然に形成された相場価格はある。それに年代や希少性、作者などに対して見いだされた価値、当該物品の保存状態を加味して価格が決定される。相場価格自体に希少性や作者に対する価値が織り込まれている場合もある。ゆえにオークションなどで買い手間の価値観が激しく衝突した結果、勝者の呪いが起きたような場合を除き、その相場価格を著しく超えることは稀である。逆に保存状態が極端に悪い場合など、価格が格段に下落する場合は多々ある。しかしその場合でも一般に掘り出し物といわれる、誤認等により相場を著しく下回る価格で販売される物品は、売り手が全くの素人ならいざ知らず、専門業者の場合はまずないと考えて差し支えない。

ただし、この相場価格は時勢や流行などにより時々刻々変化する。とくに沈没船が引き上げられ、その積載物が多量に市場に流れたり、作者や大口の収集家が死去して、遺族がその作品や収集物を大量に処分するなどして希少性が著しく毀損された場合は大幅に下落する。逆にそれまで無名だった作品の作者を美術評論家が取り上げるなどして価値が大幅に上がることもある。上述したオークションの結果も相場価格に反映される。ゆえにこの辺の認識を欠いていた場合、売り手と買い手の価値観に大きな齟齬が生じ問題になることが多い。

なお、相場価格自体に作者に見出された価値や制作年代への評価が織り込まれていた場合、年代や作者を偽るなどするだけで大きく価格が変化するので、不当に高い値段で取引されるといった問題も起こる。

来歴

骨董品として流通する期間が著しく長くなると、その来歴も価値を高める役割を果たす。来歴とは、当該物品の持ち主の変遷リストのことで、持ち主が不明となっている期間がない物品は、その真贋に疑う余地がないということで非常に高い評価がなされる。逆に持ち主が不明となっている期間がある物品は、盗難に遭ったりなどして行方不明になったことを意味し、期間中に贋物とすり替えられた可能性が生じるため贋物の疑いがかけられる。